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KM 事件簿№3 通関士による証憑偽造事件(2009)

2018-03-02
皆様もご存知の通り、華南地区には多くの来料加工廠があります。来料加工廠には法人格が無いため、対外的な事柄については、村か鎮から派遣された法人代表が行うことになっています。今号では、その事に関連した、ある来料加工廠のトラブルについてお話しします。
 
 
 
通関費用リストで発覚いい加減な事務処理 
 
ある日、「広告を見た」と当社を訪れたお客様がいらっしゃいました。話を聞いてみますと、「通関費用がかなりかかっていて困る」という内容でした。 そのお客様は、小規模の樹脂成形をしている会社です。通関費用のリスト(項目だけ)を見させてもらったところ、「加工貿易手冊銀行保証金」、「税関監督管理費」等に半年で50万元も支払っておりました。「リストだけ見ても問題ある」と、すぐにお客様に申し上げました。 なぜ、金額等の明細を確認しなくてもすぐにわかったかと言えば、名目を見れば一目瞭然だったのです。 まずは「加工貿易手冊銀行保証金」ですが、そのお客様は樹脂成形の仕事をしているので、現在は銀行保証金を納めなければなりません。しかし、その当時(07年以前)は納める必要のないお金でした。 また、「税関監督管理費」は、確かに90年代は納める必要がありました。しかし、その後「税関監督管理費」の規定は撤廃され、納める必要がなくなったのです。 私のお話はお客様にとってあまりにも衝撃的だったようです。
 
私は以下のように2つほど質問させていただきました。
①保証金、監督管理費を納めるときは現金ですか? それとも銀行振り込みですか?
②会社の帳簿に計上してありますか? 計上してあればどのような証憑が提出されていますか?
 
お客様の回答には、私も驚きました。「このような費用は、すべて通関士に現金を渡して支払っています。通関士はひと月以上経ってから関係証憑を会社へ提出します」と言うのです。
お客様の証憑を確認したところ、確かに銀行の受付印、税関の受付印等、必要な印鑑はすべて押されており、書式も決められた通りです。しかしながら、私は「偽造」に間違いないと思いました。 このようないい加減な事務処理はそれまで見たことがなく、呆れてしまいました。 その後、一週間時間をかけて銀行、税関、税務局で調べたところ、その書類が「偽造」であることが判明しました。 当社は対策として通関士を変更するようにお客様にアドバイスし、実際に新しい通関士を採用するお手伝いもさせていただきました。
しかしながら、変更前の通関士は、村が派遣している法人代表の兄弟であり、その兄弟の叔父さんは鎮の偉い人であったためか、事件は明るみになりませんでした。お金が戻ってこなかったことは、言うまでもありません。
 
政府系の〝コネ採用〞は慎重に
 
 このようなトラブルは、いったいどのようにすれば回避できるのでしょうか。 村から法人代表を派遣することになった場合、大部分の会社がその人を非常勤にしております。しかし、通関士の派遣は村からされなくても別に良いのです。 企業の皆様は政府と良好な関係を築きたいと思うかもしれませんが、実際に人を採用する時や下請けを探す時には、政府系の人の採用は慎重に考える方が賢明と言えます。