その一：独資化の現状と最新政策

 

独資化の現状

 

華南地域では、ピーク時には約3万社あったと言われる来料加工廠は、現状では殆ど独資化をし、残っているのは僅か数千社です。その一部は、2012年年末に先に独資化登録をして、2013年に独資化をします。その他の一部は、独資にするのは明らかに不合理なので、独資化をせずに、来料加工廠ライセンスの期限が切れるまで待ちます。また一部は既存の独資会社へ統合し、現存する来料加工廠をクローズします。また一部はコストが低い地域へ移管とし、来料加工廠をクローズします。弊社にも撤退・転進の問合せは増えてきています。

 

独資化の最新政策

 

★設備関係

 

•管理監督未解除の無償提供設備

　管理監督未解除の無償提供設備は、2009年から免税転廠を認め始め、財関税【2011】66号文により、期限が一旦2012年12月31日まで延長されましたが、更に延長可能な新政策が未だ公布されていないので、免税転廠は2013年からできなくなります。

•管理監督解除の無償提供設備

　管理監督解除の無償提供設備は、来料加工廠の委託先（独資の投資者）より現物出資することを認めています。但し、東莞市国家税務局通知により、東莞市では2012年9月1日から、現物出資とする管理監督解除の無償提供設備に対する償却費は新規独資で企業所得税の税引き前控除を受けられなくなります。

 

★対外来料加工特准営業証（来料ライセンス）の延長

•深セン市

　2009年末に、来料加工廠の『対外来料加工特准営業証』の延長を停止しました。ただし、この措置が大きな混乱を招いたことから、深府弁[2010]17号を公布し、対外来料加工特准営業証の期限が満了した場合は、それに代わり、非法人来料加工営業証（来料加工営業執照）を発給することを認めました。

　2012年12月31日期限が切れる来料加工廠に対して、弊社のお客様は全部独資化を完了させ、来料が完全に抹消されていない場合、政府機関は対応してくれています。但し、独資化していない会社は延長ができません。入手した情報では、龍岡区だけでは3ヶ月の延長しか認めておらず、3ヶ月以内に独資化するか、撤退するかしなければなりません。

 

•東莞市

　現在でも可能、弊社は東莞地区のお客様のライセンスを延長した実績が多数あります。

 

★加工貿易手册関係

　2012年に独資化を登録しないと、来料加工廠のライセンスは数年間の期限があるとしても、加工貿易手册が取れないというような噂が流れており、弊社にも多数お問い合わせがありました。来料加工廠は営業ライセンスの有効期間内であれば、期限が切れるまで加工貿易手册を申請することができます。但し、残存の経営期間が半年を下回る場合、税関は新規手册を許可しません。