2011年6月30日に開かれた、全国人大常委員会第21回会議で、「個人所得税法」の改正に関する決議が可決されました。
今回の改正により、個人所得税の課税最低額は2000元→3500元に引き上げられ、累進課税率の階級を9級→7級へ調整されました。
改正後の個人所得税法は、2011年9月1日より施工されます。
今回の個人所得税の課税最低額の改正は、1994年に個人所得税法を実施して以来、3度目になります。
今回の調整により、納税者に対しては減税額が大きいため、従業員にとっては、手取り収入のアップにつながる改正となる見込みです。
主な変更内容は
① 個人所得税の課税最低額が2000元から3500元に引き上げられた。
② 累進課税率の階級を9級から7級へ調整し、最低税率は従来の5%から3%へと調整した。
給与所得に対する個人所得税率表
階級 税込月額給与(費用控除後) 税率(%)
1 1,500元以下 3
2 1,500元超、4,500元以下 10
3 4,500元超、9,000元以下 20
4 9,000元超、35,000元以下 25
5 35,000元超、55000元以下 30
6 55,000元超、80,000元以下 35
7 80,000元超 45
外国人従業員の個人所得に対する課税最低額を同時に引き上げるかについては、今現在不明です。
2008年に中国人従業員に対する個人所得の課税最低額が1600元から2000元に引き上げられた際に、
外国人従業員の課税最低額は4800元のままで調整されませんでした。
しかし、4800元の配分内容が調整され、従来の【1600元+3200元の付加控除額】から【2000元+2800元の付加控除額】となった経緯があるので、
今回の改正により、【3500元+1300元付加控除額】へ調整がされると、正銘では推測しております。
年末のボーナスに関しては、階級調整されたことにより、ボーナス総額は増額だが、実際の受け取り額が減少することもありますので、ご注意下さい。