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加工貿易管理の強化について(2007)

2018-02-26
 
 
  加工貿易がますます活発になっている状況を鑑みて、中国商務部は最近加工貿易業の中国進出に関して、新しい規定を発表しました。その主な内容は次の通りです。
 
一、各レベルの加工貿易管理部署での管理
加工貿易の形態で進出を希望する企業は『加工貿易企業経営状況及び生産能力証明』(以下「生産能力証明」)と『加工貿易業務批准書』(以下「批准書」)の申請にあたり、中国商務部ウェブサイトに登録し、生産能力証明をインターネットに申告します。各レベルの認可機関は、申請を受けて加工貿易EDI通関の批准管理システムより、「生産能力証明」と「批准書」を発行します。また一部地域では、先に各レベル批准機関(各地の対外経済貿易主管部門)のウェブサイトに登録し認可を得た後に、中国商務部のウェブサイトに登録し、生産能力を申請します。つまり、従来の人間による審査、許認可プロセスが完全にシステム化されたことになります。各地の商務主管部署は管轄地域の加工貿易企業に対し全面的に調査・統計を行い、企業の内部管理を徹底させると共に、各地域の産業構成に対しても全面的に統計及び分析を行っています。
 
二、進入許可管理の完璧化
各地の許認可機関による審査にあたり、企業は事実通りに、「生産能力証明」の各条項を記入しなくてはなりません。今回の改正の要点として、審査範囲を拡大し、環境保護、省エネルギー、人員雇用、設備状況等各種インデックスが追加されたことにあります。加工貿易企業が関連各種法律を遵守しているかどうかを監視し、また生産能力が劣っている企業を淘汰する意味合いもあります。
1、環境保護に関する各インデックスを厳格に実施し、省エネルギーを奨励する。環境保護と省エネルギーのレベルが基準に合格しない、あるいは環境事故が起きた企業は加工貿易を禁止とする。
2、雇用制度を整備し厳格に運用する。加工貿易企業は現地の労働保障部署にて人員雇用の登録手続きを行い、従業員の福利厚生を重視し、最低賃金と社会保険の関係規定を遵守しなくてはなりません。違反した企業には加工貿易を禁止させます。通知の公布前には許可された企業で雇用制度に問題がある場合は、機関内に是正させるものとし、それができない場合には加工貿易の生産経営資格を取り消します。
3、農業・林業などの業種について、「淘汰類」 「制限類」に分類し、「淘汰類」については加工貿易が禁止されます。また、「制限類」の企業に対しては設備の切替、グレードアップを促し、新規の申請は認可されません。「淘汰類」 農業・林業、石炭、電力など11業種の147種、「制限類」 農業・林業、石炭、電力など17業種の190種が含まれます。詳細内容は『産業構成調整指導目録』を参照下さい。
 
三、加工貿易の国内販売権批准権限を下級部門へ移管
2007年7月1日から、加工貿易企業が保税取扱輸入品の国内販売を申請するには、「批准書」を発行する商務主管部署が、『加工貿易保税取扱輸入品の国内販売批准仮弁法』に基づいて受理と批准を行います。国内販売の商品で割当、許可書などの特殊な管理を必要とされるものについては、省級商務主管部署或いは商務部に申告することが必要です。
 
以上の改革は加工貿易に関わる各部門の批准権限を整理し、加工貿易への進出基準を厳格化することで、加工貿易全体の質のグレードアップ、健康的な発展を促進することを目的としています。